Gifアニメーションを作ってみました.どちらかを掲示板用アイコンにしたい.(2006.03.24)
#1 横からの様子
#2 斜めからの様子

2005年04月01日より,研究概要で試験運用中!
最下段に更新履歴を追加(2005.04.07)
試験運用のままもうすぐ1年が経過してしまいます.

空気プラズマジェットの分光学的研究

研究内容

 国際宇宙ステーションなどに代表されるように宇宙空間活動が現実になっています.SFの世界の話ではなく,近い将来には月やその他の惑星への宇宙旅行も可能となるでしょう.活動,旅行後には地球に戻るため地球大気へ突入します.10 km/sec 以上にもなる再突入速度により機体前面の空気は圧縮され衝撃波が形成されます.衝撃波−機体間では空気がプラズマ化し,そのプラズマの対流と放射により加熱されます.場所が場所なだけに気軽に実験を行うことはもちろん不可能です(しかし,再突入の際には加熱量などのデータは取得しているようです).この空気プラズマの放射特性を詳細に把握すれば,機体への加熱量をより正確に推定することができるため,非常に重要です.もちろん他惑星への突入ならばその惑星の大気組成を考慮しなくてなりません.
 研究対象はマイクロとつくほど,小さなプラズマジェットです.アーク放電を利用したマイクロプラズマ発生装置により長時間かつ安定したプラズマジェットを得ることができます.作動ガスに「空気」を使用した空気マイクロプラズマジェットです.
 高温のプラズマからは強い光が放射されます.その放射光は放射源のエネルギー状態を反映しています.原子からは,原子核に束縛されている電子配置が変化するために一般に線スペクトルが得られます.分子からは,電子状態,振動および回転のエネルギー状態変化による帯状(バンド)のスペクトルが得られます.これらのスペクトルを分光学的に測定し,理論的な解析することにより空気プラズマの放射特性を研究しています.
 従来は大気圧下における空気マイクロプラズマジェットを対象に測定・解析を行っていました.一般的に大気圧アーク放電では平衡状態になりやすいと言われていますが,我々が研究しているマイクロプラズマジェットは大気圧下においても強い熱的非平衡状態にあることがわかりました.熱的非平衡状態とは原子や分子,電子のそれぞれのエネルギーのバランスがとれていない状態で,各粒子の持つ温度が異なります.マイクロプラズマジェットの温度は回転温度は分子種により約7,000〜9,000 K,振動温度はとても高く,28,000 Kと推定されています.なぜ,振動温度が非常に高いのかはわかっておりませんが,その理由を調査中です.
 現在は,大気圧とともに,低圧中での空気マイクロプラズマジェットの放射特性を主に研究しております.低圧中ではジェットの状態,発光の様子が大気圧中とは異なっており,興味が尽きません.
 下の画像は大気圧下での空気マイクロプラズマジェットです.実際の放電長は3.0mmですが,PC画面上では約2倍位に見えていると思います.

Photograph of Micro-air Plasma-jet
at an Atmospheric Pressure
Copyright© 1996-2005 Energy System Eng. 1st Lab. All Rights Reserved.

更新履歴
2006.03.24 Gifアニメーション追加(テスト) Ver. 2.06
2006.03.07 一部修正 Ver. 2.05
2005.07.16 新リンク追加 Ver. 2.04
2005.04.07 更新 Ver. 2.01,更新履歴追加 Ver. 2.02,さくら日記(仮)試験運用 Ver. 2.03
2005.04.01 公開開始 Ver. 1.01, 1.02, 1.03

観察日記シリーズ

2006春 今年もやはりさくらだろうか….テーマ募集中!
2005夏 あさがお日記へ (2005.10.05 更新)
2005春 さくら日記(仮) 2005へ (2005.07.16 更新)

Last update: Mar. 24, 2006
Ver. 2.06
ご意見・ご質問はメールにて久保田 聖まで.